コーヒーを毎日飲むメリットとデメリットを研究データをもとに解説!

コーヒーの知識

日本人は一人当たり年間340杯のコーヒーを飲んでいるというデータがあります。

皆さんの中にもコーヒーをほぼ毎日1杯は飲むという方は多いのではないでしょうか。

毎日飲んでいると、コーヒーが健康に良いのか、それとも悪いのか気になりますよね?

結論から言うと、コーヒーを毎日適量飲めば健康に良いが、飲みすぎると健康に悪いです。

この記事では5年以上ほぼ毎日コーヒーを飲んでいる私が、コーヒーを飲むことのメリットとデメリットについて研究データを用いながら解説していきます!

コーヒーを毎日飲むメリット

コーヒーを毎日飲むメリットは3つあります。

肝がん予防に効果がある

国立がん研究センターがん対策研究所の「コーヒー摂取と肝がんの発生率との関係について」という研究では「コーヒーをよく飲んでいる人で肝がんの発生率が低い」ことがわかっています。

この研究のデータによると、コーヒーをほとんど飲まない人と比べ、ほぼ毎日飲む人では肝がんの発生率が約半分に減少しています。

また、1日の摂取量が増えるほど肝がんの発生率が低下し、1日5杯以上飲む人では、4分の1にまで低下していました。

肝がんが減るメカニズムに関しては、まだよくわかってはいませんが、コーヒーに含まれているクロロゲン酸などの抗酸化物質が炎症を抑えることで、がんの発生率が減っているのではないかと言われています。

発生率が半分も減っているので、毎日コーヒーを飲むと肝がん予防になるといえるでしょう!

また、別の研究では子宮がん予防にも効果があることがわかっています。

ただし、がん全体で調査した場合は予防効果が確認できなかったため、肝がんと子宮がん以外がん予防にはならないと考えた方が良いでしょう。

コーヒー摂取量と肝がん発生率との関連

コーヒーをほとんど飲まない人と比べ、ほぼ毎日飲む人では肝がんの発生率が約半分に減少し、1日の摂取量が増えるほど発生率が低下し、1日5杯以上飲む人では、肝がんの発生率は4分の1にまで低下していました。発生率の低下は男女に関係なく見られていました。

引用:国立がん研究センターがん対策研究所 コーヒー摂取と肝がんの発生率との関係について

心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患による死亡リスクの低下

毎日のコーヒーは三大疾病である心疾患や脳卒中による死亡リスクの低下をもたらすという研究もあります。

また、その研究では呼吸器疾患により死亡リスクも低下しています。

国立がん研究センターがん対策研究所の「コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について」によると、毎日3~4杯のコーヒーを飲む人は、全く飲まない人に比べ、約4割も心疾患や脳血管疾患、呼吸器疾患により死亡率が低下しているのです。

低下した理由は、コーヒーに含まれるクロロゲン酸とカフェインが関係しています。

クロロゲン酸は血糖値を改善し、血圧を調整する効果がある上に、抗炎症作用があると言われています。

カフェインは血管内皮の機能を改善する効果があるとされていて、気管支拡張作用もあり、呼吸器機能の改善効果があるのではないかと言われています。

これらの効果が、心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患により死亡率低下に影響していると考えられています。

がんに関しては全体ではなく、一部の予防ではありますが、三大疾病すべてに対し予防効果があると考えられられます!

 

死因別に調べたところ、がん死亡の危険度には有意な関連がみられませんでしたが、心疾患死亡、脳血管疾患死亡、呼吸器疾患死亡については、コーヒー摂取による危険度の有意な低下がみられました。1日1~2杯、3~4杯の群の心疾患死亡の危険度(95%信頼区間)は、0.77(0.65~0.90)、0.64(0.50~0.84)であり、1日1杯未満、1日1~2杯、1日3~4杯の群の脳血管疾患死亡の危険度(95%信頼区間)は、それぞれ0.84(0.72~0.98)、0.77(0.64~0.92)、0.57(0.41~0.78)となっていました。さらに呼吸器疾患死亡では、1日1杯未満、1日1~2杯、1日3~4杯コーヒーを摂取する群の危険度(95%信頼区間)は、それぞれ0.78(0.64~0.94)、0.63(0.50~0.79)、0.60(0.41~0.88)でした(図2)。  

お茶図2
引用:国立がん研究センターがん対策研究所 コーヒー摂取と全死亡・主要死因死亡との関連について

リラックス効果や集中力の向上

コーヒーの香りにはリラックス効果と集中力を向上させる効果があります。

精神科医で杏林大学名誉教授でもある古賀良彦医師の研究によると、コーヒーの香りによって、脳波の「α(アルファ)波」や「P300」が出現したとのことです。

α波:リラックスしている時に多く出現する脳波
P300:情報処理の速度に関係する脳波。活性化すると早く出現する

また、コーヒー豆の種類によってどちらの脳波に影響するかが変わります。

コーヒーの香りすべてにリラックス効果と集中力の向上の効果があるわけではないということですね。

この研究ではブラジルサントス、グァテマラ、ブルーマンテン、モカマタリ、マンデリン、ハワイ・コナの6種類のコーヒー豆が使われています。

この中でα波が多く出現したのは、グァテマラとブルーマンテンの香りでした。

つまり、この2種類にはリラックス効果があるということです。

また、ブラジルサントスやマンデリン、ハワイ・コナの香りはP300の出現を早めました。

こちらの3種類には情報処理を高める効果があることがわかりました。

つまり、集中力を向上させる効果があるということです。

このようにコーヒーの香りには2つの効果があります。

疲れた時や食事後などのリラックスしたい時にはグァテマラを、仕事を始める前には集中力を高めるマンデリンを選ぶと良いでしょう。

香りの効果を考えながらコーヒー豆を選んでみるのも楽しそうですね!

コーヒーを毎日飲むデメリット

コーヒーを飲むメリットが分かったところで、健康に悪いというデメリットについても解説していきます。

カフェイン中毒になる

コーヒーに含まれるカフェインは適量であれば健康に良いのですが、摂取しすぎるとカフェイン中毒になってしまいます。

カフェインを一日に多量に摂取してしまうと、手足の震えや痺れ、心拍数の増加、不眠などの症状がでます。

海外ではエナジードリンクを飲み過ぎたことで、カフェインを多量に摂取してしまい、亡くなってしまった事例もあります。

どのくらい飲むとカフェイン中毒の症状がでるかは個人差があるのですが、私の場合は5杯を超えると手の震えを感じることがありました。

そのため、なるべく一日のコーヒーの量は4杯以下にするよう気を付けています。

カフェインの効きやすさには個人差があるため、自分の体に適した量に調整することが重要です。

また、妊婦の方はカフェインが通常よりも体に長く滞在してしまうため、普段よりも摂取量を控えた方が安全です。

カフェインの過剰摂取については、農林水産省がまとめているため、参考記事をご覧ください。

胃が荒れる

カフェインには胃酸の分泌を促す効果があるため、飲みすぎると胃酸過多になり、胃が荒れてしまうことがあります。

それにより、下痢や嘔吐などの症状がでてしまいます。

そのため、空腹の時にコーヒーを飲むことは控えた方がいいでしょう。

朝のコーヒーや昼のコーヒーはご飯を食べ終わった後に楽しむことが大切です。

眠れなくなる

カフェインは眠気を覚ます効果があるため、夜に摂取してしまうと眠れなくなる場合があります。

カフェインは体外に排出されるまで5~7時間ほどかかるといわれています。

そのため、23~24時に就寝する方は、16時以降はコーヒーを飲まない方が良いでしょう。

それでも飲みたくなった際には、カフェインレスのコーヒーを用意しておくと気にせず飲むことができるためおすすめです。

毎日のコーヒーを楽しもう!

この記事をまとめると以下の通りです。

まとめ
  • コーヒーを毎日飲むと死亡リスクが下がると言われている
  • コーヒー豆の品種によって、その香りにリラックス効果や集中力を向上させる効果がみられる
  • コーヒーを飲みすぎるとカフェイン中毒になるため、多くても一日4杯程度に抑える
  • 空腹時には胃が荒れるためコーヒーは飲まない。
  • 妊婦の方はカフェインが蓄積されやすいため、摂取量を控える。

研究によると、毎日のコーヒーは2~3杯程度であれば、健康に良いというメリットの方が大きいと思います。

飲みすぎに注意しながら、毎日のコーヒーを楽しみましょう!

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